はと

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空が晴れてる日は神様が喜んでいて。
空が曇ってる時は神様が機嫌悪くて。
雨が降ってる時は神様が悲しんでいて。
雷が鳴ってる時は神様が怒っていて。
空模様は、いつも神様の喜怒哀楽で彩られていて。

「え、じゃあ虹が出た時なんなの」
「神様滅茶苦茶ハッピーみたいな」
「語彙力無さ過ぎでしょ、てか変な宗教かよ」

笑うんだけど、と友達は笑う。
そんなことないよ、って言っても信じて貰えない。
わたしの手元にいる小さな神様がぷくっと頬を膨らます。
それから大きな目に涙がいっぱい溜まったかと思うと、今まで晴天が広がっていた空を雨雲が覆って土砂降りの雨になった。

「うわ、あれ、今日雨だっけ?!」
「君が神様の事笑うからだよ」
「え、マジで?ごめんて神様勘弁して」
「えー、どうしよっかなー」
「アンタの判断な訳?それ?」

嘘じゃんもーやめてよ神様ごめんって信じるよー、と土砂降りの外を見ながら友はそんな事を言う。私の神様はとてもチョロくて、その言葉だけでにこにこと笑うと、土砂降りは直ぐに止んでまた先程と同じく晴天が姿を現した。更には虹付き。
うわすご、神様喜んでる。ウルトラハッピーじゃん。なんて、外を見つめてはしゃぐ友達を見ながら、私は手元の小さな神様を優しく撫でてにこにこと笑顔を浮かべた。

「空模様/20240819」

8/19/2024, 1:45:52 PM