たそがれ
空に朱色と藍色が混ざり淡いグラデーションが掛かる頃 私は、学校からの帰り道を
ひたすら歩いていた。
不気味な程 黒く 暗くは無く
かと言って心から安心出来る程明るくも
無いそんな淡い黄昏時なら 私達の中に
私達じゃ無い者が私達の振りをして
混ざっていても不思議じゃ無い
そんな幻想的な妖しい者を呼び寄せる様な
そんな空を見上げながら 私は一つの
好奇心と不安 恐怖と期待を胸の中に
抱えながらいつも通っている通学路を
ドキドキしながら歩いて行く
何かが起こって欲しい様な 起こって欲しくは無い様な相反する気持ちがせめぎ合い
ながら 一歩 一歩 足を踏みしめて行く
家に着くまで 私の心は前のめりになり
落ち着かなかった。.....
10/2/2024, 5:18:36 AM