ストック1

Open App

お目覚めのようだな、アンダーソン君
気分はどうだ?
元気かな?

「貴様、こんなことをして許されるとでも思っているのか」

こちらの質問に答えたまえ
元気かな?

「なにを言っている
目的はなんだ?」

フゥ、いい加減にしたまえアンダーソン君
もう一度言うぞ
元気かな?

「おい、いい加減にしてほしいのはこちらだ
なんのつもりで俺を拘束している?」

アンダーソン君
本当にわかっていないのか?
周りの状況からわかるのではないか?

「検討もつかん!
拘束を解け」

本当はわかっているのだろう?
君はただ、それを認めたくないのだよ
何度でも聞こう
アンダーソン君、元気かな?

「拘束しておいて元気か、だと?
最悪の気分だよ」

体調に問題はあるか?

「……腹痛がする」

嘘だな、アンダーソン君
いま、少し考えた後、私から目を逸らして答えただろう
ともあれ、なんの問題も無さそうだな

「俺は腹痛だと言っている!」

仮病は通じないぞ
本当に腹痛なら一旦中止するが、仮病では中止にならない
さて、これより血液検査を始めとした、健康診断を行う

「血液検査、だと?
よせ、やめろ!
ふざけるな!
拘束を解け!
解いてくれぇっ!
ぐああああ!」

終わったぞ、アンダーソン君
痛くはなかっただろう?
君が思っているほど、怖くはないのだ

「け、健康診断はあとどれくらい続くんだ?」

情けないぞアンダーソン君
まだ始まったばかりだ
しかし安心したまえ
苦痛を伴うものはほんの少しだ

「そのほんの少しが耐え難いのだろうが!
俺をここから解放しろーっ!」

君のためなのだ、アンダーソン君
君には悪魔の所業に見えても、それは君自身の命を救うことにつながる
それをわかってもらいたい
さあ、次だ

「よせ、よせ!
来るなぁーーー!
あああああ!」

4/9/2025, 11:00:31 AM