救われたいから救おうと思ったのだ。
許されたいから。
自分の過去を恥じても終わりには出来そうにないから、せめて弱い生き物を罪滅ぼしに癒してみたかった。
そのための道具でしかない。
大してお金もかけられないくせに大きな生き物に所有されてしまう。その声は笑ってるだろうか。本当に笑顔だろうか。
所有物は人を映し出す。
彼らは酷くなってから連れられてくる。
彼らを亡くした辛さも痛いほどわかる。
でもいくら謝っても彼らは戻ってはこない。
彼らの心が手に取るようにわかるようになるだろうか。
わたしは頑張れているだろうか。
許してほしいから今もこうしているのだろうか。
救われたから救いたいのだ。
その小さな鼻が、縋るように私の掌に触れたから。
わたしの罪滅ぼしの為に生かされてほしい。
かわいい子猫。名前のない子猫。一度きりの子猫。
笑顔になれるのならば傷だって勲章。
子猫
11/15/2024, 10:49:07 AM