ハラハラと、白いものが降ってくる。
頬に触れた瞬間、冷たさがすっと肌に沁みた。
雪だ。今年初めての。
通りで寒いと思っていた。
かじかむ手に息を吐くと、じんわりと熱が移り、白い息が空に消えた。
今年は積もるだろうか。
あれは何年前だっただろう。
カーテンを開けると、視界いっぱいに白銀世界が広がっていて、その眩しさに思わず目を細めた。
この辺りでは、雪が積もることは珍しい。
滅多にない景色にみんなではしゃぎ、外に飛び出した。雪合戦したり、雪だるまを作ったり。そして、雪が溶けて雪だるまが潰れたときは、下の子は泣いてたっけ。あの日を思い出して口元が綻ぶ。
今年ももし積もったら、また一緒に……と考えてすぐに思い返す。
子供たちは、もう中学生だ。
母親と一緒に雪遊びなんてしてくれないだろう。
いつの間にか、私の背丈も追い越した。
でも、それでも、いまだに小さな子供のように思ってしまうのは、あの日の顔が忘れられないからかもしれない。
頬と鼻の頭を真っ赤にして、小さな手で一生懸命雪を丸めていた、あの頃の顔を。
1/8/2026, 7:28:02 AM