ひとひらの、旅をしてきた色彩が、罪滅ぼしのようにやって来た。君はどこから来たんだろう。この場所は草木の枯れた地形が続く。ピンク色の花びらが、たどり着くには因縁がなさすぎる。僕は? と呈された気がした。「僕は、この世界のサボテンダーみたいなもんさ」そう言って、薄桃色の旅人を、ハンケチで丁寧に包み、懐へしまう。それで、振り返り、また前を向いた。彼の後ろは足跡のみがひたすら続いていた。
4/14/2025, 12:55:21 AM