「あの子、大丈夫なの?」⸺心配?
「えぇ…当然でしょう?まだ、完璧には割り切れていないもの」⸺…大丈夫。あの男には、たくさんの想い出の記憶が残っているんだろ?なら、目的を見失うことは無いはずさ。
「だといいのだけど…相棒、私達も仕事するわよ」⸺りょーかい。コッチも、いつもみたいにサポートするから。
「あの、”泥人形”と”涙目ピエロ”の先輩である”リバーシ”として、威張って再会したいもの!」⸺その一言がなきゃ、イイ感じに怪しい人物で終われたのに……このブラコンめ。
「ん?シロメちゃん…なにか言ったかしら?」⸺イヤ?なんにも言ってないよ…ナクロ。
***
「そういえば……泥人形。貴方って、家族がいたりしません?」
「ぁー……異父兄が二人?…いる、とは聞いた」
「異父兄、ですか…お会いしたことは?」
「上の兄は、理想郷を探しに行ったとかなんとかで、生死不明だし、会ったこと無いが…下の兄なら、一度だけ。まぁただ……喋り方が、その、珍しい…な、うん」
「へー…(まさかあの人じゃ…いや、そんな偶然無いよね?えぇ、無いでしょうし!)」
◇◆◇◆◇
私はただ、映像が映りっぱなしの水晶玉を見ていただけなのに……なんで別世界かと思ってた二つのお話が同じ世界で繋がりが近いの!?
思いつきか!?思いつきなのか?!………あの上司の思考をよく分からんわぁ。はぁ。
「とりあえず、気になるとこでお話が終わったし…上司の気が向いて、この物語の続きを書く気になるまではして預けだねぇ」
【水晶玉はすべてみえている】
11/18/2024, 2:18:14 PM