伽藍

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明日なんてこなければいいのに。

そしたら、ずっとフカフカのベッドで気持ちよく
微睡んでられるのに。

若くて健康で、歳を重ねることを憂いたりしなくなるのに

大好きな恋人とずっとラブラブで、悲しい終わりを
向かえなくて済むのに

うるさい上司がいる安月給の会社で働かずにすむのに

お金も減らない、将来のことも先の見えない不安も
感じなくなる

なのに、時間は残酷なほど秒針を刻んで止まってくれない
タイムリミットは、私の寿命だ。

人はいつか死ぬ。死に向かって明日を重ねつづける。

楽しいことも嬉しいことも辛いことも腹が立つことも、
悲しいことも全て過去になって記憶しか残らない。
私のこの身体こそが今を生きている証明になる。

また明日が来る。今この瞬間の私がうんざりしていても。
仕方がない。与えられたこの命だ。
使わないともったいない。楽しまないともったいない。
なのに、生きる事に疲れている。休ませて欲しい。
ため息をつきながら、私は今日も淡々と今を生きていく

「明日に向かって歩く、でも」

1/21/2025, 7:15:45 AM