ほむら

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年が明けて少し経ってから、私たちは遅めの初詣に行った。お正月に混雑していた神社も空いていて、心地良い静けさに包まれていた。

「あなたと初詣に来たの初めてかも」
「そうですね、俺自身も久々だと思います」

まず最初に、今年もいい年になるようにお参りをした。ご縁があるように、お賽銭箱に五円玉を入れて鈴を鳴らす。二礼二拍手一礼をして、既に決めていたお願いごとを心の中で唱えた。

「貴方は何をお願いしたのですか?」
「きっとあなたと同じことだよ」
「ふふ、いい年になりそうですね」
「そうだ、せっかくだしおみくじ引こうよ」

他愛もない話をしていた時に、私はおみくじを引きたくなって彼をぐいぐい引っ張りながら向かった。困ったように笑いながら彼もついてきてくれて、二人でおみくじを引いた。

「俺は中吉ですね。特に悪いことも書いていないので、無難なところです」
「あっ、私大吉引いた」
「おおっ、すごいですね」

彼は私のおみくじを見て少し驚いたように言った。詳しい内容を見てみると、恋愛に関するものの運勢がとても良かった。それに少しにやけながら、私は彼を見た。

「また一年後も来ようね」
「はい、もちろんです」

テーマ「一年後」

5/8/2024, 11:01:51 AM