るに

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今日もここでひとりきり。
夜が明けないのはさ
きっと私が臆病だから。
外は嫌なものばっかりなんだ。
理不尽と説教が行き交ってる。
私はそこに不適合だった。
ただそれだけの事で
ここにいて、夜が明けない。
私を見兼ねた友達が
迷子列車に乗って
気分転換することを勧めてきた。
迷子列車というのは
「夜の鳥」のことで、
夜更かししたい人を乗せて
夜の街を走る列車。
行き先がわからないので
迷子列車なのだ。
確かに私は昼夜逆転生活を送っていて
寝るのは朝方、
起きるのは夜中だ。
だけど私は夜を楽しみたい人たちの
邪魔をしに行きたくはない。
私はなんとなく
目が覚めたから起きて、
眠くないから怠惰に過ごして
眠くなってきたから寝るだけ。
特別有意義な時間を
過ごしてるわけじゃない。
冷蔵庫にあるミルクティーを取り、
少し星空を見て見た。
ここらへんは明かりが少ないから
よく見える。
でもいつも決まって見えるのは
ぼやけて零れる星、
目から溢れ、
頬を伝う水。
誰が悪いとか
もう少し頑張らなきゃいけないとか
そういうのが原因じゃない。
夜が明けないのは
明日が嫌だから。
"Good Midnight!"
最低なのは私じゃない。
でもきっと世界は最高だから。

9/11/2025, 4:03:01 PM