✝しがない高校生✝

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セーター

──ホーホケキョホーホケキョ

カーテンの隙間から差し込む光と
聞き慣れない鳥のさえずりで
ふと目が覚めた。

「んー…よく寝た。もうこんな季節かぁ」

朝から多く走ってる車
遠くから聴こえるウグイスの鳴き声
窓から眺めていては増えていく人々。

今日は気温は低いけど日差しが暖かい。
10年ぶりに会う約束をしたお友達と
ちょっと小さいけれどお洒落な店へ
手作りのスイーツを買いに行く。

遠足に行く前日の子供のように
どこに行こうか?何を着ていこうか?
とワクワクな気持ちと10年ぶりに
お友達と会うのでちょっぴり不安もある。

この日に着ようと決めていた
私の大好きな色、薄ピンク色のセーターと
丁寧に三つ編みしてから
ポニーテールと組み合わせて、
日が差しているのでお気に入りの帽子。

10年前のアルバムを眺めながらコーヒーを飲んでは
どんな大人になったのか期待を膨らませ
小走りで玄関を出た。

切符を購入しバスに乗り
待ち合わせ場所に移動する。

待ち合わせ場所に着き、
久しぶりにお友達と顔を合わせた私。

「ゆーちゃん久しぶり!
え、もしかして……笑?」

私とお友達は声に出して笑った。
だって、本当に仲良しだと思えたから。

──このセーターは二人のお気に入り。
何年経ってもこの思い出は
ずっとずっと心に残り続ける。

11/24/2023, 10:59:06 AM