木弓るん

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冬は一緒に

窓の外は大粒の雪
暖炉に火を灯していても
底冷えする部屋に手がかじかむ

「今日はさむいねー」

カップをふたつ手に持った君が
暖炉の前を陣取る僕のとなりに腰掛ける
受け取ったカップが暖かい
中身はホットミルクのようだ

はふはふしながら
カップに口をつける
蜂蜜が入っているらしいミルクが
寒くて強張った身体に染み渡る

「眠れないの?」
「さむくてね」

お互いに同じ理由で起きてきてしまったらしい

「じゃあ」

言いかけて急に恥ずかしくなって
言葉を止める
でも、君には伝わっていたらしい

「いいよ、一緒に寝よ」

ミルクを飲み干して
暖炉の炎を消す
そしてふたり
並んで寝室に向かう

こんな寒い冬は
一緒にいるほうが暖かい

12/18/2023, 11:33:49 AM