声が聞こえる
僕は一般の人が聞こえる音と、もう一つ、違う音が聞こえる。
アソぼウ? _
( 遊ばないよ。 )
こっチおィデョ _
( 行かないよ。 )
こんな風に。
この世のものでは無い音も聞こえる。物の音も。勿論。聞こえてしまう。
もうそろそろ遅刻してしまうよ? _
( 有難う。急ぐよ。 )
車!気を付けて! _
( おっと、、本当だ、教えてくれて有難う。 )
ユ ウ レ イ
物たちは優しい。アイツラと違い。
「 すみません。遅れました。 」
案の定遅れた。うん。まぁこれは自分が悪いと思う。
普通に寝坊だ。
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反省文、やだな。
じゃァ、ャメれバ? _
( そうだね、やめ、、((
「 ねぇ。はなちゃん。戻ってきて? 」
「 ッ!み、湊。有難う。って、はなちゃん言うな。 」
危ない、、、呑まれるところだった、
また、湊に助けられたな、、
くソ、もゥすコシだッタのに _
( 僕も湊も、そちらにはイケナイよ。 )
「 そろそろ放課後か、、湊。帰ろう。 」
「 うん。あ。はなちゃん。今日俺泊まる。 」
「 OK。分かった。母さんに言っておく。 」
「 お願いね。 」
「 ん。そのまま来る? 」
「 うん。そのつもり。 」
「 はいはい。 」
たまに湊は僕と帰ってくれる。僕が呑まれ易い体質だからだ。
「 いつも有難う。湊。 」
「 うん。大丈夫だよ 」
「 ははっ、 」
「 湊、今日変だ((華歌!!!!
「 え。湊?? 」
「 華歌!早くこっちに来て!ソイツ俺じゃない。 」
どういうことか分からなかった。だけど、身の危険を感じた。
だから僕は本物の湊の所へ向かった。
「 ちッ もゥすコシだッタのに、じャマ、すルナ”! 」
消えた、、、、怖かった。
こんなことは初めてだったから。今までもよくあった、けど、これは初めてだった。
「 はなちゃん。走るよ。 」
「 え、み、湊!? 」
珍しく湊が焦っている、、
それから色々あり、お祓いをおじいちゃんにしてもらった。
母さんとか湊とか、おばさんにまでこれからはヘッドホンをつけろと言われた。学校側にも連絡しておく。って。
そんなに今回のことが危なかったのか、、、
もし、あのまま偽の湊に着いて行ってたら、?
僕、どうなっていた、?
そう考えるとゾッとする。
もう僕は声なんて聞きたくなかった。
声が聞こえる って怖いね。
9/22/2024, 6:00:49 PM