神埜

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#星空

下を向いて適当に歩いていたのに、目の端には星空が映る。

何故だろう、と横を向くと自分が歩いていたのは、川に架かる橋の上で、水面に星空が反射していた。

キラキラと輝く星空は風によって揺蕩っていて、ここに飛び込めたらどれだけ楽しいだろうか。

そう思った瞬間、私は橋の上から身を乗り出して、下の星空に飛び込んでいた。

ドボン

ゴポゴポ、ゴポゴポ

川の水はいきなり牙を剥き、私を水底へと引き摺り込む。

抵抗もできず、私はただ引き摺り込まれる。

目を開くと、遙か上空の星空がキラキラと輝いて、私は手を伸ばす。

それすらも意味は無く、私はそのまま意識を手放した。

7/5/2023, 9:47:02 PM