「こんな夢を見た」から始まる小説

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こんな夢を見た。顔を洗いに洗面所に行った。蛇口を捻ろうとすると手が上手く動かない。見れば私の両手首に縄が巻きついている。なんとか外せないか手首を動かすが、肉に食い込んで痛い。外すのは諦めたが、疑問が残る。この縄はどこに繋がっているんだろう。家の中を探すがどこにも繋がっておらず、縄は外へ伸びている。興味が湧いたので、たどっていくことにした。どんなに歩いても縄はどこまでも伸びている。いつまでも縄を引きずりながら歩かなくてはいけないのか。少しくたびれてきたところで縄が引っ張られた。引っ張られた方向に何かあるかもしれない。そちらへ向かう。しばらくするとまた引っ張られたので、方向転換をする。そうして、縄の終着点にたどり着いた。縄の端は誰かの左手首に巻き付いている。理由を話して外してもらおう。本当に誰がこんなことをしたんだろう。
「あの…」
「あれ?久しぶり!どうしたの、やっぱり寂しくなって会いに来たの?」
「え?」
「言わなくても分かるよ。僕と仲直りしたくて縄をたどってきたんでしょ、嬉しい。僕もキミに会いたかったんだよ!」
「だ、誰ですか」
「恥ずかしがらないでいいよ。やっぱり、僕たちの絆は切っても切れないんだね!」
嬉しそうに話す彼に少し見覚えがある。
「金銭や人間関係で色々あったけど、また仲良くしたいな。現実でも会って遊ぼうよ」
思い出した。彼は、度重なるトラブルで疎遠になった友人だ。

3/7/2026, 3:32:25 AM