すれ違い
「あらま、久しぶり。」
「あら、中学以来ね。」
2人の女が話している。社会人になったくらいの年齢だろうか。
「乾杯」
杯を交わす。
片方はセミロングの髪を短くまとめており、じゃじゃ馬な雰囲気がする。
もう片方はとても長い髪を下ろしていて、清楚な感じがする。
「奥さん方、どういう知り合いなのですか?」
私はこの喫茶のマスターだ。2人とも常連だったため、
知り合いということに驚いた。
しかも、中学からの付き合い、と言っていた気がする。
「は? あんたに言ってんのよ。」
「中学一緒だったでしょ? いつもは髪を固めていてわからなかったけれどね。」
どうやら私の知り合いだったようだ。
完全に私の失態だ。
ってか全く覚えていないから仕方ないが。
ただ、髪を固めていたからわからなかった、というのもどうかと思った
10/20/2024, 6:54:53 AM