恋物語の続き
無垢
「ハイネそっち行ったわよ~」
ミーナが声を掛け ナイトが銃弾を撃って
穢れた魂をハイネの方に誘導する。
そこをハイネがすかさず鎌を振るって
穢れを両断して魂を浄化した。
ふうっ~と三人揃って安堵の息を吐く
「今日のノルマは終わったわね」
ミーナが伸びをすると....
ぐぅ~とお腹が鳴った。
ミーナが慌ててお腹を押さえる。
「そう言えばお昼まだだったね
何か食べに行く?」
「そうね....」ミーナが少し恥ずかしそうに
答える。
しかしハイネは一人自宅に帰る為に踵を
返していたので二人の話を真面目に聞いて
いなかった。
「何かお店に入るのも良いけど....
お金掛かるしなぁ....あっそうだ!」
ナイトがぽんと手を叩く
そうしてナイト達が選んだ場所は....
「っ....何で....何で家なんだよ....!」
とハイネがどんっと両手で机を叩く
「あそこからだとハイネの家が一番近いし...」ナイトが悪びれずにこにこと笑顔で言う。
「しかし意外だわあんたが作った料理が
こんなに美味しいなんて」ミーナが箸を
口に運びながら感動した顔で言う。
「さすが一人暮らししているだけあるね」
ナイトが親指を立てる。
「お前ら完全にたかりに来てんだろうがあ~」
青いエプロン姿で突っ込むハイネ
「え~美味しんだから良いじゃない
あんたこの美味しさお店出せるわよ!」
「出すかよ!」ハイネはエプロンを脱ぎ
床に直接座り込みコップのお茶を口に含む
「シズクも美味しい? ハイネみたいな
料理上手男子を婿にしたらいつでも
美味しい料理が食べれるね!」
ナイトが冗談めかしてシズクに
話を振ると....
「うん..... ハイネの料理....美味しい....
お料理....上手で....ハイネ....格好いい....」
そう言ってシズクは笑顔を浮かべる。
そんな 純真無垢な発言を何の他意も無い
笑顔で言うのでハイネは動揺してしまい
口に含んでいたお茶を噴き出した。
「ちょっとあんた何やってんのよ
汚いわね!」ミーナとシズクが慌てて
台ふきで机のお茶を拭く
ハイネは咳き込みながらナイトと目を
合わせアイコンタクトをして睨む。
(こいつ...この流れに持って行きたくて
家を指定したなあ....)
ナイトはそんなハイネの視線にも
動じずにこにこしていた。
「ハイネ....大...丈夫...」シズクが
心配そうにハイネを覗き込もうとするが....
「うるさい!話しかけるな!」ハイネは
机に突っ伏しシズクの顔を見ない様にするのが精一杯だった。
ナイトはそんなハイネの姿を見てくすくすと笑っていた。
ミーナが見かねた様に「ナイトちょっと
やりすぎよ!」と窘めていた。
「?...?...」シズクだけが訳が分からず
首を傾げて頭に疑問符を浮かべていた。
こうして四人のお昼ごはんの日常風景は
過ぎて行った。....。
6/1/2024, 6:01:43 AM