れもねーど

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なにも見えない
なにも聞こえない
ねぇ、こんな怖いことってある?
誰か、いるのかな。ここは、どこなのかな。
それすらも分かんなくて。
誰一人、仲間がいないような。冷たい水の中、一人孤独で悶え苦しんでるみたいな。そんな気分になる。

ねぇ、みんなどんどん消えていくの。
前までは、手を握ったり、頭を撫でてくれたヒトも。いつも私が座っているベンチのとなりに座ってくれたヒトも。
もしかしたら、そのヒトは女の子に触れたかっただけの、気持ち悪いヒトかもしれない。私をサンドバックみたいにして愚痴をはいてただけのヒトかもしれない。
でも、なんでもいい。ただ、ヒトがいることを感じたかった。

なのに。みんな、離れてく。私を、オモチャみたいに扱う。飽きたら捨てるなんて、ばかみたいだよね。

最近、毎日こればっか。どうしようもならないことを口にして。誰も、聞いてはくれないのに。上手く、しゃべれすらしないのに。

はぁ...

自分にすら聞こえないため息をつく。その時、初めて聞こえたの。


僕は、みてるよ、君のこと。


その声は、とても温かくて。それでいて、力強かった。
「ありがと」
多分、今までで一番、大きい声が出たんだと思う。視線を感じた。でも、それは気にならなかった。

涙が溢れた。

9/23/2024, 9:49:24 AM