「貝殻」
「貝殻」という単語を見てふと頭に浮かんだ思い出を幾つか書いてみます。
いとこと一緒に隣の県まで遊びに行っていた時、おじさんが車で通る道すがら、沢山のホタテの貝殻が置いてある?場所がありました。10や20ではなく、数mくらいの山ができるほどの量です。
初めてみた時は驚きましたが、慣れてくると何の変哲もない、ただの貝殻の山だとスルーするようになりました。白くて目は引くものの、当時の私の中でそれほど特別な存在ではありません。
ですが、少しずつ勉強するようになってから、ふと思ったのです。
あの貝殻は、一体何なんだろう?
どうしてあんなところに?
ニュースを真剣に観ていた時は、もしかしたら悪い業者の不法投棄ではないか?と、怪談をよく読んでいた時には、貝を沢山食べる怪異(ダジャレじゃないよ)がいるのかと真剣に考えていました。
あれこれ考察していたある日、夕方のワイド番組であなたの町の気になるもののコーナーを観ました。そしてそこでは、私の見た貝殻の山よりも小さなそれが取り上げられていたのです。
「これは!」と思ってじっと見ていると、その貝殻の正体が分かりました。
ホタテの貝殻の山は、なんと日本人形などに使われる塗料の原材料にするために自然乾燥させられているものでした。つまり、悪い業者も貝を食べる怪異もいなかったということです。
この時私はなーんだ、と思いつつも、少しだけ安堵していました。危険なものではないと分かったからです。
その後、今日が来るまでそんなことはすっかり忘れていました。あれだけ熱中していたのにです。
不思議だなぁと思って、ここまでを書きました。
次は、校外学習で行った福井県で買った綺麗なお箸のお話です。
皆さんは「若狭塗」をご存知でしょうか。細かい貝殻の破片などを使用して作られる美しい漆器です。
私は若狭周辺で過ごし、大きめのお土産売り場で美味しい海産物や食器を見ていました。何をお土産にするか迷っていたところ、ふとあるお箸が目につきました。
黒地に沢山のキラキラした貝殻がついたお箸。まるで天の川のようです。しかもそのお箸が少なくない数あるうえ、私でも幾つか買えるほどに安い!
これは決まりだ!と思い、すぐに手に取りました。
このお箸は、そのお土産売り場の食事処で使われているものと同じだそうです。
時間が足りず、そこで食事をとることはできませんでしたが、綺麗なお箸で何かを食べられたら幸せだろうと感じたので、私は螺鈿細工のお箸を買うだけですっかり満足してしまいました。
色んな貝殻が芸術、暮らしに使われているなぁ、と考えながら、ここまでを書きました。
皆さんは、どんな貝殻が好きですか?
9/6/2024, 10:07:17 AM