「ただ君だけ」なんて口にできないほど、別れには慣れていた。街は素敵な人で溢れているから、大切にしまったはずの記憶も今で上書きされた。唯一、終われなかった恋は、都合の良い思い出だけ残して、薄れていった。この手で時を止めた君が、ただ、君だけが、この記憶を彩るもの。二度と、君には会えなくとも。
5/12/2025, 3:41:30 PM