木枯らしが吹く季節は、キミのことを思い出す。初めて会ったのは、この公園だった。キミは泣きながら落ち葉を踏み潰していた。その姿があまりにも切なくて、ボクは思わず声をかけたんだったな。何度かバッタリ会ううちに、趣味が同じことをしり、急激に仲良くなったボクたち。お互い約束したわけではなかったが、毎日大体同じ時間にこの公園に来るようになった。
明日、キミに告白しよう、この手紙を渡そう、と決めてボクは生まれて初めてラブレターを書いた。今どきラブレターなんて古くさいかもしれないが、ボクはどうしてもキミに手紙を渡したかったんだ。
次の日、キミは来なかった。いつまで経ってもキミは来なかった。それからキミに会うことはなかった。連絡先を交換してにいなかったから、その日何故来なかったか分からないし、今どうしてるかも分からない。キミは元気なのかな?
この季節になると、渡せなかったラブレターを箱からそっと取り出し、唯一知っているキミの名をただ見つめる。
ラブレターの宛名は『冬へ』だ。
11/18/2025, 6:52:11 AM