これまでずっと
彼に甘えてきた。主に家事は、全て先に終わらせてくれる彼に甘えていた。
────それに気づいたのは、彼が入院してからだ。
先日、交通事故にあった彼は命に別状はなかったものの、2ヶ月の入院を余儀なくされてしまっていた。心配ないよ、と彼は笑うが心配なものは心配だ。面会時間の終わりギリギリまで話して、家に帰る。
家に帰ると、しぃん…と家の中は静まり返っており、酷く寂しく思えてしまう。
自身の頬をパチッと叩き気合を入れると、こなさなければならないことをこなしていく。
するとどうだろう、案外重労働なのだ。自分は今まで、彼一人にこなさせていたのか…そう考えると胸が痛くなる。
今度病院に行った時、次からは2人で家事をするようにと彼に言おう、その時そう強く決心したのであった。
7/12/2024, 10:26:30 AM