死んだら星になるんだって。もうすぐ7月7日。短冊に細くか弱い文字を書き連ねる。
「今日もみんなが、笑顔でありますように。」
しかし自分のようで自分ではない誰かがざわつく。
「結局そんなの書いとけばいい子に見えるからとか。そのつもりでしょ。」
あの人はきっと今日も無理をする。私がどれだけ言ったって自分でなんとかしなきゃとか。
みんながなんて書きながら、結局はあの人がそうであることが第一の願いだった。
けれどどれだけ無理をしないで、自分を大事にして、って言ったってそれが叶うことはない。私ばかりが何もできないみたいで惨めになっていく。
あの人ばかりが頑張って、私が無能に見えていく。
あの人が頑張ってる理由を軽率に悪く考えてしまう。
私ばかりが醜く変わっていく。
星への願いが、黒く染まっていく。
今日も星空は綺麗だ。なのに、そのはずなのに。星空の裏で黒く染まった世界がどうしようもなく恐ろしい自分の何かと重なって息が苦しくなる。
あぁ、ちゃんと、いつもどおりを生きてるはずなのに辛い、なぁ…。当たり前に出来てるはずなのに、もっと辛い人がいるはずなのに、それでも死にたいと思ってしまう私が、どうしようもなく悪い人に見えて嫌いになっていく。
あぁ…もっとちゃんと、上手く生きたかった。
【星空】
7/5/2024, 12:21:43 PM