人肉

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読書が苦手だと言っていたあの子に、自分のお気に入りの小説を試しに読んでもらったことがある。

―漫画は簡単に読めるけど、小説は同じ行ばかり読んでしまうから
そう言って、一行ずつ定規をあてて丁寧に読んでくれた姿を、今でも思い出す。

その後、時間をかけて最後まで読んでくれたあの子は、大の読書好きになった。そして私の好みを大絶賛してくれた。

私は私が好きな本を好きと言ってくれたあの子が大好き



『好きな本』

6/15/2024, 3:14:35 PM