カーテンを開ける音がした気がした
直後にまぶたの先に光を感じた
ゆっくりと目を開けると
まだ見慣れない天井だった
あ、そうか、泊まったんだった
宿主の姿を完全には開き切れない目でやっと探すと
先程カーテンが開かれた窓際に立ち眩しそうにしていた
「まぶしくないの」
起きたばかりの掠れた声でつぶやくと
「まぶしいね、おはよう」
とこちらを振り向きながら答えた
私にはその笑顔が眩しかった、なんてね
「おはよ、」
と眠い目を擦りながら返すと
宿主は私がまだ重い頭を沈めている枕元に膝をつき
髪を撫でてくれた
まるで朝日の温もりのような穏やかな手で
6/9/2024, 12:25:51 PM