蓼 つづみ

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朝、靴ひもを結ぶ
考えずとも
指先は先に、交わりを覚えている

結び目は
今日も同じ高さで止まり
理由はもう、残らない

丘へ向かう道の端
踏まれずに残る
名も呼ばれぬ青

それを見たかどうか
確かめる間もなく
足は自然に進んでいく

誰に教わったのか
もう思い出せない

それでも
立ち止まらなかったことだけは
確かに、ここにある

それは頭で覚えている記憶ではなく、
身体と感覚に刻まれた
忘れないものの場所。

題 勿忘草(わすれなぐさ)

2/3/2026, 12:24:40 AM