手を取り合って
現代日本で手を取り合って生きるというのは、とても難しい。
自分の身に経済的な困難が起きたときのことを思い出してみると「助けて」という一言が誰にも言えなかった。
他者に迷惑をかけることを恥だと考えていた。
私は運良く問題を解決することができたが、当時は自裁することを真剣に悩んでいた。
私は30代半ばで読書が習慣化し、様々な小説を読むようになった。
ドストエフスキーやユゴーの作品には、極貧の中、登場人物たちが互いを助け合いながら生きていく場面が多々ある。
彼らは生きるために懸命に誰かに助けを求める。そんな彼らの姿に感銘を受けた。
死を望むほどの困難にまた遭遇したときには、生きるために勇気を出して、助けを求めたい。
自殺者数がなかなか低下しない日本において、激動の時代の中を耐え抜いた文学は生きる道しるべになるのではないだろうか。
7/15/2024, 2:54:56 AM