皆年老いて、死んでゆく。
残ったのは
自分と、飼い猫、
1日中、いや毎日、
若い頃の儚い記憶を辿りながらの日々を過ごす。
ソファに腰を掛けているといつものように飼い猫が
体をこすりつけて甘えてくる。
そして昼頃に、太陽の日差しが窓から入り、
全身に温もりを感じた。
…残った自分には、この、ちょっとした瞬間がたまらなく幸せなのかもしれない。
生きる幸せとはこのことなのかもしれない。
まだ生きよう思えるような、
「一つの希望」がいつのまにか、
生活の日々に芽生えていた。
3/2/2024, 4:09:02 PM