しおしおん

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鏡を見て、化粧をする。それが女の子の日常である。

二重を作って、涙袋に星をつけて、
花より弱い乙女を作る。

乾かすのがめんどくさい長い髪。
160℃の拷問にかけ、可愛さを作る。

お気に入りのワンピース。
気分だけは西洋のお嬢様になる。


鏡の前に立つ。


数時間前はパジャマでダメな女だったのに、
“みんなの理想である女の子”が作れてる。

みんな甘い匂いが好きでしょう。
髪に香水をふる。歩く度に“女の子”の跡を残すのだ。

私自身が消えてゆく。
遺書の笑顔を忘れずに。

、香水

8/30/2024, 4:33:11 PM