みかん
学校で太陽みたいに明るい彼女はみかん色のランドセルを背負っていた。
けど、太陽みたいな君はたまにいつもの笑顔が作り物みたいに瞳にモヤがかかっていて、冷たく冷めきった顔だった。
いつの日か、君のみかん色のランドセルは赤く染まり太陽は沈んだ。
横断歩道で、地べたに転がる君を見て見守ることしか出来なかった。
そして、太陽に照らされていた皆の表情は暗く、曇っていた。
あぁ、また、太陽が登りますように。
本物の太陽になってしまった君へ、いつの日か皆に笑顔を。
もう一度、彼女の笑顔が、太陽のように明るい笑顔を見たい。
12/29/2024, 2:33:21 PM