『優しさだけで、きっと』
「でさ〜、○○っていうアイドルがさ〜………ねぇ聞いてる?」
友達のいつものアイドルの話。私は全く興味がないのだが、とりあえず話だけでも合わせる。
「聞いてるよ〜。最近テレビよく出てるよね〜、なんと言ってもさー」
と流す。流石に"仲間はずれ"まではしないとは思っているけど、何かあってからは手遅れになる。だからテレビも見る。そのアイドルを追っているかのように。
「…いいよね〜。……あっ、そろそろ授業かも。」
「…そうだね。私、次の授業移動だから。」
と席を立つ。
「了解!授業終わったら食堂でね。」
と友達。
はーい、と言い、私は今いる教室を出る。
しばらく歩くと。
「おーい!」
と次の授業を一緒に受ける子。
「あっ!おはよ〜…とはもう遅いか。」
「いやいや、まだ朝…のはず!」
と他愛のない話をしながら歩いていると、
「最近寝れてる?疲れてそうだけど。」
え?と私は困惑。
「いやいや!大丈夫、大丈夫!」
と大きく見せた。
「ん〜?そうかな…?私と一緒の時ぐらい"素"を出してくれていいんだよ?」
と言ってくれた。
「これが普段だよ〜!流石に人によって態度変えてたらしんどくなるって。」
と笑って誤魔化した。
私は正直、あの言葉はとても救いと同時に不安も溢れた。
5/2/2026, 1:02:15 PM