―きっと明日も―
私は思った。
きっと明日も今日と同じ日になると。
未来予知能力?そんなもの、私にはない。
今までの経験故の推測だ。
『今日と昨日で違ったことや
変わったことはあったか?』
私はそうやって毎晩、自問自答する。
答えはいつだってNO。
いつもいつも同じ日。
何度何度、賽を振っても同じ目しか出ないような、
そんな不幸感。
私はこの味気ない日々の連続を、
どうにかしたかった。
この日々を終わらせる方法…一時的にでもいい。
いつもと違う日を生きたい。
そんなことばかりを考えていたある日の朝。
私はスマホで気になるニュース記事を見つけた。
女子高生が夜の住宅街で、通りすがりの人を
無差別に刺し〇したという事件の記事。
これを見た時、鳥肌がたった。
そうだ。
私もこんなことをすれば。
きっと今まで通りではいられなくなる…!!
人に刃物を向けて、
人を傷つけるだけでいいんだ。
こんなこと、子供にだってできる。
なんて、簡単なことなんだろう。
私は思わず盛大に笑った。
私の狂気的な笑みを止める人なんて
居なかったので、私は暫く笑った。
思い立ったが吉日だ。
今日にでもやってやる。
…今日くらいは、
この何度も繰り返してきた退屈な日々を
楽しんでみようかな。
何せ、今夜、私は、私のこの腐った日々を
自分の手で変えるんだから。
――誰かの命と引き換えに。
10/1/2022, 4:19:19 AM