ウェブブラウザのタブひとつひとつが、小指の爪の先ほどの大きさになるほど、複数のウェブページを開いて、あっちを開きこっちと見比べをしている。転職サイトの文言はどの企業も似たり寄ったりで、正直なところ、就業時間が日本の標準より三十分短いだとか、年収が今よりいいだとか、そのくらいしか判断基準がない。気になった企業を、友人のSNSにイイネする感覚で応募に進む。こんなに気安く応募していいものかという罪悪感はあるが、それなりの企業へ、それなりの志望理由を、それらしくまとめあげるスキルはあった。よほどの高望みをしなければ、書類選考は通ってしまう。どれにしようかな、てんのかみさまのいうとおり。本当にそれでいいのか?転職って、そんなにインスタントに進めていいのか?迷う自分もいるけれど、実際、天の神様の言うとおりにしかならないのだ。どんなにラブコールを送っても、企業が「君とはそんな関係になれない」と振ってくることはある。こればっかりは、神様しか結果を知らない。
7/4/2023, 1:04:04 PM