ホシツキ@フィクション

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最初は同情からだった。
バイト先に新しく入ってきた新人の彼は小説でしか見たことがないくらいの波乱万丈な人生を送ってきていて、孤独だった。

本人は孤独だと卑屈になる訳でもなく、初対面で話した時には壮絶な人生を送ってきたと感じさせないくらい明るく、あっけらかんとしていた。

彼から過去のことを聞いてから、彼の周りには誰もいないことに私は気がついた。

ただその話を聞いた時には率直に『すごい人生だな、私なら途中で投げ出してしまうかもしれない。』と思った。


ある日彼から告白をされて、過去のことを聞いてから抱いていた感情――私が味方になってあげたい―――により、私は彼と付き合うようになった。



彼にとって私は何だったのか分からない。

正直、半年一緒にいてお互い幸せだっただろう。

それはエゴなんじゃないか、感情や価値観を押し付けただけなのだろうか?

それが彼の負担だったのだろうか?

何故何故何故?


その答えが聞きたい。


幸せの絶頂で、自身で幕を降ろそうとして失敗した彼に。

まだこれからもっと幸せにするよ。
世界はこんなにも素敵なんだと教えたい。

だから、神様どうか、彼の人生を終わらせないで――


【終わらせないで】〜完〜



久しぶりの投稿です(((o(*゚▽゚*)o)))
寒くなってきましたね。皆様お身体ご自愛くださいませ。

11/28/2022, 1:01:50 PM