じんわり浮かぶ、玉のような汗。ここに来てもうどのくらい経つのだろうか。あんなに沢山いた人々は早々に出ていってしまった。ぐるり、脳みそが掻き混ぜられるような気がする。まだだ、まだ早い。視界が揺れる、たっぷり滴り落ちる汗と汗。……そろそろ頃合だろう。やおらその場で立ち上がる。地球が、大地が、ぐわんぐわんと一挙に近付く。刹那、木目調の床、強かに打ち付けられる身体。痛い、苦しい。そう思う間も無く、感覚はふわり宙に浮かんでから消えた。
4/17/2025, 12:30:54 PM