しらじら

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ジャングルジム…。
……全身が「穴が空いた蓮根さん」な遊具。
私が通っていた小学校にも、
5〜6段のジャングルジムがありました。
他の遊具から少し離れ、海がかすかに見える木々の隙間で、遠慮がちに佇む…
…さながら、電車の窓から外の景色を眺めて
いるようだと、幼心に感じていたものです。

小学校の頃の私は高い所が苦手で腕力もなく、
鉄棒や登り棒、果てはブランコにまで苦手意識を持っていました。
そんな私も、足を滑らせても掴めるものがあるジャングルジムは大好き。
低学年の頃は特に気に入っていました。

先程ジャングルジムのことを、全身が
「穴が空いた蓮根さん」な遊具と言いました。
ちくわ然り、望遠鏡然り、
先が見通せそうなものと言うのは、
大人も子供も惹かれるものがあるのでは
ないでしょうか。
ジャングルジムは全身が筒状。
色んな角度で、色んな物が見えます。

私の母校のものの場合、
下から見上げれば、目指すべき天井を。
上から見下ろせば、網目に沿って生えた小さな植物たちを。
校舎の方を見れば、沢山の生徒やそれを見守る先生たちを。
そして木々の隙間を見れば、ジャングルジムが見ていた美しい海を、見ることができました。

今はもう身体は成長しきって、ジャングルジムで遊ぶどころか、小学校に入ることもできません。(職員ではないので、当たり前ですが…)
それでも、空や植物、人波や海を眺める習慣は今でも根付いています。
お題として出されて、改めて考えると、
私にとってジャングルジムは大切な存在だったのですね。

9/24/2022, 12:14:17 AM