過ぎた日を想う
「躾糸」
なぜ 巡り合うのかを
私たちは 何も知らない
いつ 巡り合うのかを
私たちは いつも知らない
どこにいたの 生きてきたの
遠い空の下 ふたつの物語
縦の糸はあなた 横の糸は私
織りなす布は いつか誰かを
暖めうるかも知れない
なぜ 生きてゆくのかを
迷った日の ささくれ(ささくれ知ってる?笑)
こんな糸が なんになるの
心許なくて ふるえてた風の中
縦の糸はあなた 横の糸私
織りなす布は いつか誰かの
傷を庇うかも知れない
縦の糸はあなた 横の糸は私
逢うべき人に 出逢えることを
人は 仕合わせと呼びます
作詞 中島みゆき
「糸」
この歌詞の
あなたと私の糸が
織りなす布が いつか誰かの傷を庇うかも知れないという歌詞が好きである
逢うべき人に出逢えることを
人は仕合わせと呼ぶという歌詞はまさにその通りだと想う
私が祖母から貰い子供たちに手渡した糸は
「順番守れ!」ってことだけでした
勉強も、人付き合いも、世あたりも、仕事も
全て順番 家事も育児もご近所づきあいも順番が大事
順番が守れない人は嫌い(笑)
でも、私に嫌われたって、大したことじゃないだから大丈夫
そして同じように、あなたに嫌われても、大したことじゃないのよだから大丈夫
自分をどんな偉い人間だと思ってるのか? あなたに嫌われたってだれも困りゃしないわ どんな自意識過剰だ 謙虚になれと祖母なら笑い飛ばすだろう。そんなに自分の嫌いが大事なら、あなたに嫌われたら困るって人間になれ!なってから、あれが嫌いだあいつが嫌いだと指を差して裁け!それが私が貰い子供たちに渡した躾糸だ
努力は当たり前にするもの ワタシやりました!そんなもを、ひけらかすな!
優しさも「優しくありたい」なんて宣言してひけらかしたら値打ちが下がるんだよ(笑)
縦の糸と横の糸は違う方が良い
けれど 全く違っては強い布には、ならない
糸の質を見極める力を持て
闇雲に 自分と同じ糸を求めず
自分と同じ性質の糸を求め布を織れ
だから、黙って探すこと 見つけ出すこと
見つけてもらうことは大事だ、この砂漠のような風吹く世間で、そうして逢うべき人に巡り会えたら仕合わせなんだろう
そして 縦と横の糸で織り上げたその布は常に
今の時代に相応しいとか相応しくないとか
正しいとか正しくないとか
都合が良いとか悪いとか
そういう物差しではなく
より 味方が少なく
より 血を流している
誰かの傷を さり気なく
庇える布になれ
私が 祖母から貰った躾糸は
そんな ものだったから
私は そんな風に生きる
過ぎた日を想うと
いつも 祖母からの躾糸が
私の背筋を伸ばさせる
自分の背中を押してくれるものは
そんな過ぎた日の躾糸だ
令和6年10月6日
心幸
10/6/2024, 11:33:43 AM