「 星って綺麗だと思わない ? 」
白の少年は優しく笑った 。
「 ……… 別に 、 興味ねェな 。 」
緑の少年はそう突っぱねた 。
「 えぇ 、 本当に ? そっかぁ …… 」
白の少年は首を傾げる 。 彼ならきっと
賛同してくれるって思ったんだけどなぁ 。
「 聞いたことあるぜ 、 星ってのはただの
ガスの塊なんだろ ? んなモン綺麗でも何でも
ねェじゃねェか 。 」
緑の少年は鼻で笑う 。
本で見たという話を聞いたんだとか 。
「 それでも僕は綺麗だと思うよ 。 だって例え
ガスだったとしてもあんなに輝いてるんだ 。 」
目を閉じ 、 満天の星空を想像する 。
赤い星 、 白い星 。 よく見るとそれ以外にも
色は見えて 、 それを見つけるだけで心が踊る 。
「 僕 、 生まれ変わるならあんなに輝いてる
お星様みたいな存在になりたいなぁ 。 」
そんな風に笑う少年は 、むしろ太陽の様だった 。
部屋から星空を見上げる 。
「 …… 今日はやけに星が綺麗に
見えるじゃねェか 。 」
かつての緑の少年 __ 裏葉木賊は呟いた 。
「 ……… 綺麗 、 か ………… オレもアイツに
感化されちまったみてェだな 。 」
俯き 、 小さく笑った 。
視界の隅に映る窓に 、 1つ輝きを放つ星を見た 。
顔を上げると 、 それはどの星よりも強く
輝いて 、 まるで自分が主役だと言うようだ 。
「 ……… 」
木賊は 、 輝く白い星をみて笑った 。
「 やっぱりお前は星じゃなくて
太陽がお似合いだよ 、 真珠 。 」
- 星空
7/5/2023, 4:05:26 PM