安らかな瞳に
「はぁ!?!?!?アイツが…アイツが!?!?」
「だから落ち着いて聞けと言っているだろう。」
俺は突然学校から帰ってきた時に、親父に呼び出され、話をされた。
内容は最近幼馴染が海に行って、亡くなってしまったのでは…?と噂をされていること。
「冗談がキツイぜ?親父。あのゴリラが死ぬわけ無いじゃんw…で、何でそんな噂が回ってんだ?」
「俺も最近田中さんから教えてもらったことだ。詳しくはわからない。だが、アイツがここ何日も帰ってきてない事は事実っていうのだ。」
確かにここは田舎だから、変な噂がすぐ色んなところに回ってもおかしくはない。
だけどこれは流石に不謹慎だ。人が死んだなんて。
「取り敢えず、お前も気をつけろよ。海の水難事故はいつでもありえるからな。」
そう言って、親父はタバコを吸いに出ていった。
「はぁ……親父、俺もう知ってたんだよ。
アイツが死んでんの。海岸で死体を見ちまった。だけど俺は何も出来なかったよ。アイツの安らかな目を見ちまって。
"死体、大分早めに見つかったんだな"…」
3/14/2024, 2:24:56 PM