エッセイ風味

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「子供のままで」

中学で仲良くなった友人がいた。同じ高校に進学し、よく一緒にいた
良く言えば変わり者、悪く言えばクソガキという感じの子だった。高校生のときの彼女の印象は“小学生男児”である

他人の悪口が好きな人だった。極力その話にならないように共通の趣味の話題を振り、自分の事を言われたら極力言い返す。他人の悪口には極力乗らない。自分なりに上手く付き合ってきたつもりだ。高校のときは他に友人が殆ど居なかったし、彼女に誘われて入った委員会は楽しい場所だったため離れる事もなかった。私の性格がぽわんとしてたから付き合えたのもあるのかもしれないが…。まあ私も世間知らずの子供だったのは否定しない

卒業してからもたまに連絡をとっていたが、それは突然きた
「もうコイツには付き合いきれない」
私は少しずつフェードアウトし、数年かけて縁を切った。もう彼女から連絡は来ない


その後の話、
高校時代の数少ない友人と会う機会があった。彼女の話になったとき、友人も彼女とはもう距離を置いていると言っていた
私は高校を卒業しても変わらない、精神的に幼い友人に諦めと呆れを感じて縁を切った。いつか大人になってくれると期待した私が馬鹿だった。いつまでも付き合ってやる程の義理はない。彼女を嫌いになった訳ではないが、私は疲れてしまった
きっと友人も彼女に対して色々思うところがあったんだろう

いつまでも子供のままでいる事の代償は大きい。そう思う出来事だった

5/12/2024, 12:36:58 PM