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「理想郷」

この世界は実につまらない

そう思って生きてきた30年、夢も何も無い。
ただただ社会の歯車として生きる日々

そんな日々の中で、私はついに見つけてしまった。
何処に続くのかわからない扉、ここを開けたら何があるのか
仕事帰りにたまたま目に入ったお店、こんなところにあったかなと勇気を振り絞って扉を開けてみた。

中にはたくさんの雑貨で埋め尽くされていた
懐かしいものから見たことないものまで、それは私が久しく感じてることのなかったワクワクする気持ちが溢れ、不思議と童心に帰ったようなそんなひと時を過ごすことができた。
何点か手に取りレジに行くと、ようこそ理想郷へ、お目当ての品はありましたかな?と老父がニヤリと笑った。

そして、商品を受け取りクスッと笑ってしまった。

あぁ、またこの理想郷に遊びにこよう。
そう思い、足取り軽く家路に着いたのだった。

11/1/2023, 3:31:11 AM