凪颯

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歳を重ねれば重ねるほど
大人という言葉が重くのしかかる

大人だから
大人なんだから

まだよく分からない
なんでみんなそんな風に見るのだろうか

努力とか真面目にとか

周りに迷惑をかけず程々に生きて
気づかれるか気づかれないかの存在の方が
私は生きやすい

仲良くなればなるほど近くなればなるほど自分が汚く醜く見えるから

疲れてしまう
ほんと、自分でもめんどくさい性格をしていると思う

でも、そんな奴でも少なからず心配してくれる人がいて
少し心がくすぐったくなる時がある

それを自分の手で壊すのが怖くてそっと、そっと
触れるのがやっとだ

今までの人間関係は壊すか壊されるか

最終的には私の前から消えていったから

だからかなのか、一人でいることにほっとするようになったのは

まだ、深夜徘徊をしてた頃
交差点や歩道橋で足を止めてここから身を投げたら
楽になれるのかばかり考えていたあの頃より

大人になった今の方が少しは楽になった

だけど、心の奥底に根強く残っている
あの感情や経験が私自身を縛っていて

未知の交差点にまた足を止めている

昔より自分が消えていなくなるのに躊躇が無くなったような

生に縛られずにいる気がする

ふわふわ
ふわふわと
浮いているような

水の中に沈んでいるような
そんな感じがずっとする

自分が自分ではないようでまるでただ映像を見てるようなそんな風に感じてたまらない

生きていれば
生きてさえいればいつか分かるのだろうか

生まれた意味を
私が存在する理由を

きっとこの世からいなくなる時に分かるはずだと
そう言われて妙に納得して今をふらふらと生きている

そんな自分がすこぶる嫌いで
どうしようもなく離れられないのだ







【 未知の交差点⠀】

10/12/2025, 7:03:44 AM