【ブランコ】
ある夏休みの日、わたしはお父さんに連れられて田舎のおじいちゃんの家に遊びに行った。
おじいちゃんの家にはあまり行ったことなくて、少し緊張していた。
「おやつだよ」
って、おばあちゃんがとうもろこしを出してくれる。かぶりつくと、甘い汁が溢れ出した。
おやつを食べ終えたら遊びに行きたくなったため、お父さんたちに外に出かけることを伝える。
「迷子にならないようにね」
と、念の為防犯ブザーを持たされた。
家のすぐそばで遊んでいると、同い年ぐらいの女の子が近づいてきた。
「あなた、ここのおばあちゃんちの子?」
「うん、夏休みだから遊びに来たの」
そう言うと、女の子はニコッと笑って
「あたしね、よく公園でここのおばあちゃんに会うんだ」
と教えてくれた。
それから少し仲良くなった私達は、公園で遊ぶことにした。
滑り台に砂場、鉄棒などありきたりな遊具のある普通の公園だったけど目を引いたのはブランコだった。
それは、カゴ付きのブランコだった。今まで見た事なかったブランコにわたしははしゃぐ。
女の子はそんなに珍しい?と不思議に思ったみたいだけど、わたしが初めて見た。というと驚いていた。
それから公園でしばらく遊んだあと、日が傾き始めたのを合図に、また明日遊ぶ約束をしてわたしたちは別れた。
2/2/2024, 9:20:07 AM