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暗い車内。

後ろから抱きしめられた。
「俺達、将来どうなってるのかな」って。

彼が望んでいるものは分かってた。

彼にずっと惹かれていた。
嬉しかった。

だけど、彼が好きなのは
必死に取り繕ってる自分だと気づいてた。

彼の人生をまるごと飲み込む覚悟が決まらないまま、
痛くて仕方なかった。

「わかんないや」

いつも彼がそうするように、はぐらかした。
トランクの暗さに感謝した。

#涙の理由

10/10/2023, 10:21:02 AM