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遠い日の記憶

多くの人がそうかもしれないが、小学校時代は毎日が黄金の日々だったのでは無いだろうか。それは、スマートフォンや携帯電話さえない時であったのに、照りつける眩しい日差しや野原の草いきれはそれだけで胸を踊らせた。
秘密基地があった。もちろん、友達同士でそう呼んだだけで、実態は堤防の草を踏み固めた窪地とそれを細い獣道で繋げただけのものだ。各々の居場所は自然と決まった。暗くなるまで木の枝を振り回し遊んだ。
懐かしいあの頃、自分の居場所も太陽も当たり前にあったあの頃は、美しい記憶のまま心の片隅にある。

7/17/2024, 11:02:10 AM