すい

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夜の闇は前触れもなく、私と君をこの場所へ引き戻す。

始まりも終わりも分からなくなるぐらいの時間彷徨っても、
気づけば元の場所に戻ってしまう不思議なこの場所へ。


好きと口にすれば壊れてしまいそうで、
沈黙ばかり増えていった。

好きと口にすれば何かが生まれてしまいそうで、
距離だけが遠くなっていった。


もしももう一度君の目の奥を覗けるなら、
私はまた同じ道を選ぶのだろうか。

もしもこの結末を変えられないと知っても、
俺達はもう一度出会うのだろうか。


出口なんて、最初から探していない。

ただ、同じ場所に君がいると信じたかった。


私は、ずっと迷っていたい。

俺は、ずっと迷っていた。


君のいない明日が怖くて、君のいる今日が苦しかった。



                    ___心の迷路

11/13/2025, 2:25:26 PM