気がつけば、無数の烏が溶けた様な闇に呑まれていた。境界なんて何処にも見当たらない。ただ果てしなく、途方も無く続く夜。それでもいつか、全ての闇を振り払うような輝きが現れると疑わなかった。こんなに暗い世界でも星が流れる日が来ると信じていた。まぁ、そんないつかなんて訪れなかったけど。だからもうお終いにしよう。少女だからこそ夢を見る事を許されるのであって、私にはそんな資格は無いから。『夢見る少女のように』ずっと居られたら良かったのにな。
6/7/2025, 10:42:58 AM