明日にはいない人

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石畳に甘いかたまり一つ

半分ほど溶けて地面にシュワシュワと吸い込まれていた

じっと見ていると

どこからともなく アリの子がやってきて

甘い宝の山を見つけた

1匹から2匹 3匹 4匹と増えていって

気付けばアリの家まで真っ黒な道ができている

甘い幸福をせっせと運ぶアリたち

炎天下の焼けるような陽射しの下で今日も働くアリたち

不満も言わず 贅沢も言わず

よくやるなあ と思う

茹だるような暑さでジワジワと鳴くセミの声が耳に響く

甘いかたまりはもうほとんど液体になっていた



ため息ひとつ

深呼吸ひとつ



さて、2つ目のアイスを買いに行くか



8/11/2025, 11:59:43 AM