案山子のあぶく

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◎キャンドル

一つずつ蜜蝋のキャンドルに火を灯す。
石室の奥でゆらりと壁を舐める光は仄かに甘い香りを放った。

仄暗い空間に安置された主人を偲び、従者は胸の前で手を組む。

どうか楽園では何にも縛られることが無いように。

11/20/2024, 4:31:33 AM