「うわぁ~、めっちゃキレイだね!」
デートで行った、冬最大のイベント『光のページェント』。
並木通りを彩るイルミネーションに、私たちはしばし目を奪われる。
そして、まるで天の川のように長く続く光の道を2人でゆっくりと歩く。
歩いている間も、少年のように無邪気な笑顔でイルミネーションを楽しむキミ。
私はそんなキミの横顔をそっと盗み見る。
こっちに気づけ、気づけ。
でも気づかないで。
イルミネーションの端まで私の視線に気づかなかったら私の勝ち、なんてひとりで思ってたら、ふいにキミが振り向いた。
「どした?」
ビックリして固まる私に、満面の笑顔で問いかけるキミ。
背後のイルミネーションによって浮かび上がるキミの輪郭が幻想的で、ぶわっと幸せが溢れて泣きそうになった。
あぁ、ダメだ。私の負け。
どのイルミネーションよりも、キミの笑顔が一番輝いてるよ。
12/14/2022, 1:22:17 PM